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100年祭記念事業=YS11保存展示=インダイアツーバ航空博物館(建設予定)に=VARIG=元機長が〃運んで〃来る

2006年4月13日(木)

 【既報関連】今年中に、日本で完全に退役することになっている、国産旅客機YS─11が、インダイアツーバに建築予定の航空博物館に展示される。百周年記念祭典協会が認めた、公式事業の一つ。VARIGのアウバロ・オリベイラ・デ・ネットさんが日本から操縦してくる予定。ブラジルでは〃サムライ〃の名で親しまれた、双発プロペラ機が永久に保存されることになった。
 海外日系人協会の『移住家族』八月号によると、一昨年八月、ヴァリグ・ブラジル航空の機長であるアルバーロ・ネット氏から、国土交通省航空機安全課に機の現状について打診。
 同年十月には、構想中である「AEROMUSEU(航空博物館。同氏は館長)」に「SAMURAI」時代の塗装に戻して地上展示をしたい旨の書簡が届いたという。
 大槻統さんら羽田航空宇宙科学館推進会(HASM)のメンバーたちが呼応した。同会は元機長や元航空機関士、熱烈な航空ファンなどの集まりだ。
 大槻さんらは、航空局に出向き、ブラジル側と日本との橋渡しとなることを表明し協力を要請。ブラジル側には百周年の公式行事となるように、公的機関への働きかけを依頼する書簡を送った。
 百周年祭典協会の田中洋典祭典委員長によると、YS─11をブラジルに持ってくる計画は、第三次募集の時に承認されたもの。ネット氏自身が、日本から操縦してくる。燃料などの問題で、日本を発って十日ぐらいはかかるかもしれない。
 田中委員長は「退役後、スクラップされる前にブラジルに持ってくると思う。近い将来、〃サムライ〃をみることができるはず。(博物館の)最初の展示品になるかも」と話している。

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