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日本語センターが作品コンクール=参加生徒増える=合計作品数2千63=事務の効率化めざす

2006年5月25日(木)

 日本語センター(谷広海理事長)主催の全伯日本語学校生徒作品コンクール大会のうち、書道と絵画部門の制作が、二十日、全伯二十二地区の各会場で実施された。応募生徒はそれぞれ出された課題にそって作品作りに取り組んだ。参加生徒数が増え、合計作品数は二千六十三だった。
 このコンクールは、参加することによって日本語学習への意欲を高め、その表現力を育てることを目的としたもの。各部門から金、銀、銅賞が選ばれ、優秀作品にはJICA杯、理事長杯が授与される。
 今回より参加費を値上げしたために、申し込み数の減少が危惧されていたが、申し込み数は、絵画が八百五十一、硬筆が六百四十二、毛筆が三百七十七、作文が百九十三で、四部門の合計は二千六十三作品。絵画、毛筆への参加数が伸びる一方、作文の指導までできる先生が少ないために、作文への申し込みが減少した。
 合計作品数は、昨年の二千百以上から減ってはいるが、参加生徒数で見れば増加している。「二~三部門に参加していた子が、応募数を絞ったのでは」と、同コンクール担当の斎藤良美さんは話す。
 手間やミスをなくし効率化を図るために、昨年より、パソコンを用いた参加者登録制度を導入した。「日本語学習人口が減少している中で、参加生徒数が増加している現状を継続させていきたい」と、地域の生の声を聞くためのアンケートを行って、建設的な意見を取り入れていくという。
 また、一人でも多くの生徒に参加して欲しいために、生徒のモチベーションを高め、各学校の便宜を図る制度の模索が行われている。
 コンクール当日、聖中地区では、日本語センターが会場になった。午後一時から行われた絵画部門では、生徒七十人が四レベルに分かれて、「好きな人」や「自分の部屋」などの課題の絵をクレヨンと色鉛筆で描いた。人の多さに会場からはみだす子もいれば、おしゃべりを先生に注意される子もいて、参加者はそれぞれ和やかに作品を作っていた。
 毛筆と硬筆のコンクールは、来月十一日に実施される。

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