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日系初の連邦高裁判事が誕生=リンス出身=二世のウエダ氏=大臣レベルの重職に

2006年5月27日(土)

 日系初の連邦高等裁判事が誕生――。州高等裁判事を務めていたウエダ・マサミ氏(63、二世)の連邦高等裁判事就任が二十四日、ブラジル連邦上院の承認により決定した。ルーラ大統領によって任命が行われる大臣クラスの重職となる。法曹界で活躍する日系人として最高位となる。文協、援協など日系諸団体が署名活動した経緯もあり、コロニアにとっても嬉しい知らせとなった。
 ウエダ氏はリンス出身。現在教鞭を取るUSPの法律学科を卒業し、フランス国立司法学校でも学んだ。
 六七年からは弁護士として活躍、州検察局で検事として七年務め、七八年以降、サンパウロ州バウルーを始め、州内各市に民法や刑法の司法官として赴任した。
 〇二年からは、サンパウロ州高等裁第十一刑事法廷の陪審員を務めていた。
 州高等裁判事時代には、法廷改革にも大きな関心を寄せ、刑事罰の歴史や海外の法律からの影響に関しても詳しい。
 パウリスタ大学(UNIP)やサンパウロ市リベルダーデ区にあるアルマンド・アルバレス・ペンテアード法律大学でも教えている。
 四十年来の友人である弁護士の原田清氏は、「真面目で責任感のある男」とその人柄を評し、「ブラジル社会に日系人がここまで入ったというのでは初めてで、大切なこと」と喜びのコメントを寄せた。

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