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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2006年7月20日付け

 「ブラジル人は作業服を着て働いているイメージがありました」―。岐阜の農業高校生の一人が、ブラジル人のイメージを聞かれてこう答えたという。なるほど、デカセギで滞日中のブラジル人のイメージか。
 「イメージが偏っている」―。静岡出身の友人は「ブラジル人=恐い」と言った。地元メディアが連日のようにブラジル人の犯罪を取りあげる中、知らずの内にそんなイメージを抱いてしまったのだろう。これらの事件は事実にせよ、ブラジル人全てを〃定義〃するものではないはずだ。
 今、漠然とながらも多様な「ブラジル」が存在すると感じる。それは日本で生活していた時には気付けなかった「+」の感覚だ。これを今後どう日本の人たちへ伝え、イメージの固着を溶くか。そんなことを考える。(池)

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