ホーム | 日系社会ニュース | スポーツセンター増築へ――この10年大きくなってきた――アセンボ、計画動き出す

スポーツセンター増築へ――この10年大きくなってきた――アセンボ、計画動き出す

2007年1月5日付け

 絶対にやります――オザスコ日伯文化体育協会(ACENBO、アセンボ)の平塚修会長は、同文協スポーツセンターの増築に意気込む。現在あるセンターの建物の入り口部分と脇にあるスペースを使用し、文化サロン、日本語学校のための二教室と図書館を建設する予定。準備も着々と進めており、今年、本格的な工事に入る。「(実際に計画を)やっていけば、皆が協力してくれる気持ちがもっと湧いてくる」と平塚会長は前向きな展望を示した。
 野球、相撲、陸上などスポーツが盛んで、大いに賑わいを見せるアセンボ。去る二〇〇一年に創立五十周年を迎えた。「会館を増築しようって話は前からあったんだけどね」と平塚会長は話す。
 アセンボは六七年、市街地に本部文化会館を成立。七六年に無償譲渡された市の土地をならして、体育館(スポーツセンター)とスポーツ施設の整備をしてきた。大きなグラウンドには陸上競技場、野球場などがあり、グラウンド脇には常設の土俵。センター内は観覧席を備えた体育場と舞台がある。
 「体育館では、音響がよくないからね。カラオケや講演会、結婚式なんかの式典をやれるような文化サロンを作りたい」と平塚会長。
 増築される部分は、センター入り口の上部。今は平屋根がついているだけの広い入り口部分を拡張し、二階に文化サロン、一階部分に二つの教室と図書館が設置される。
 増築構想が現実化したのは、昨年二月、オザスコ市の姉妹都市である津市に在住の赤塚充良さん(株式会社「赤塚」社長)が、アセンボに行った大型寄付。アチバイアに植物園を経営している赤塚さんは、これまでも両市の友好提携に尽力してきた人物で、約三百万円を会館増築費として寄付を行った。
 赤塚さんの寄付に加え、アセンボも様々な行事を行って資金を集めた。「自分たちである程度やっていかないと、外からの援助も来ない」と平塚会長は自助努力を唱える。
 昨年のうちに見積もりもでており、いいものを選んで、今年から工事を開始する。すでに建築予定場所のシュラスケイロを取り払い、土地をならした。
 「他からの式典も受け付けるようにして運営を考えるし、スポーツ施設があるから若い人が集まるし、これからにも希望がある」。
 一九五一年に二十七人が創立した親睦会がアセンボになり、現在約六百五十家族。約三千人が参加している。「日本語教育はアセンボの大きな柱でもあるから、幼稚園児の教育から始めて力を入れていきたいと思ってる」と目標は大きい。
 この十年間で「大きくなってきた」というアセンボ。さらなる発展に向け、計画が動き出しつつある。

image_print