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文協理事会選挙=「全シャッパ取り下げを」=現評議員らが緊急提案

2007年4月22日付け

 二十八日に行われる文協理事会選挙に関して、三つのシャッパがでた現状を憂う一部評議員から、緊急提案FAXが編集部に送られてきた。提案者は田辺豊太郎、尾崎守両評議員と五十嵐司補充評議員で、「いったん全てのシャッパを取り下げ、白紙から話し合う」という過激な提案だ。下本八郎評議員(元サンパウロ州議)も同様の意見をもっている。理論上は十分ありえる筋書きだが、問題は誰が各派代表と話をつけるかだろう。本紙では以下、その文書を転載する。
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 全伯日系社会の今後を左右する、大切な文化協会の理事会選挙が二十八日に行われる。過日、大騒ぎして選出された百人の評議員各位は、重大な責務を負っていることを自覚しなければなりません。
 第一は、先輩移住者が築いた日系社会を、時代のニーズに合わせて再構築することであり、第二は、歴史的行事「百周年」を成功させることです。
 政治家のごとく、最初から三つの派閥に分かれ、百人の中で仲間の獲得にしのぎを削り、各派が勝利を信じて戦うなど、悲しむべきことです。
 そのままでは、二十八日に勝ち組と負け組が生じ、多くの優秀な人材が背を向けるだけでなく、世代間の溝は深まり、地方在住者はますます離れていくでしょう。コロニアの理性は、このような事態を決して容認してはなりません。
 解決案は次の通り。
 1)まず直ちに、三派とも提出済みのシャッパを取り下げてもらう。2)次に、代表者にもう一度白紙での話し合いを行ってもらって、選挙当日までに事実上の統一シャッパに練り直す。3)それを選挙当日、選挙規定の第二十六条に従って、会長、副会長、と役職ごとに単記投票で一人ずつ正式に選んでいく。
 これだけの、大混乱収拾の前提は、現会長が自ら辞任されることです。これは美徳であると同時に、日系人としては常識でもあります。その花道は、新執行部が作っていかなければいけません。
 切羽つまってはいますが、このままの状態で選挙を行い、我々によってコロニアの歴史に汚点を残すことだけは絶対にさけるべきです。
 全コロニアに開かれた形で理解を得ながら、評議員各位が狭い人間関係に囚われることなく、ブラジル日系社会発展のために共に努力できることを願い、緊急に一部評議員より提案します。

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