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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2007年10月3日付け

 アクレ州キナリー植民地出身者の集いを訪れた。
 ボリビアまで百キロ。ベレンから二カ月、ブラジルまでより長い時間がかかったアマゾンの船旅では、川の水を飲みチフスに罹る人も多かったという。入植地は日も差さない大森林。「こんな所に住めるかなと思った」と振り返る出席者。同地を出た後もマラリアの発作に苦しんだそうだ。
 再会を喜び、当時の写真を手に思い出話がはずむ。会場で「五年前だったらこんなに集まったかどうか分からないですね」と世話人の男性は話した。半世紀を経て実現した集い。それだけの時間が必要だったということかもしれない。
 十三家族で途絶えたキナリー。しかしそこから伸びた枝葉は、今もブラジルに広がっている。別の一人は話した。「親がキナリーという所に入って、今ここにいる。子供たちにそのルーツを知ってもらえたら」。(ま)

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