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リベルダーデ=遠藤ビルに14人組強盗=東洋祭りの最中、被害百万レ以上!?

ニッケイ新聞 2007年12月11日付け

 今月八日午後一時半ごろ、サンパウロ市リベルダーデ区ガルボン・ブエノ街の遠藤ビルに、ピストルで武装したブラジル人強盗グループ十四人が進入、ビル管理人を拘束し、同ビル内の日系宝石店、健康食品店などを荒らしまわる事件が起こった。
 同ビルの関係者によれば、最も被害が大きかったのは日系の宝石店。宝石類の約八割が奪われ、被害総額は百万レアル相当に上ると見られている。
 強盗グループのうち六人は、事前に同健康食品店の客を装いビルに潜入。事件当日、管理人が昼食をとるため自宅のあるビル九階に戻ったところを拘束した。
 その後、残りの仲間を携帯電話で呼び寄せ、最上階から各階の店舗のドアをこじあけて侵入。金品を物色して回った。同健康食品店では二人の従業員女性が拘束されたが、ケガなどはなかったという。
 強盗犯らは午後六時半頃、ビニール袋に金品をつめてビルを去った。
 管理人は犯人が去ってから警察に通報、約四十分後に八人の警官が到着し、被害状況などを一つずつ確認してまわった。事件発生時には同街で東洋祭りが同通りで開催され、多くの人で賑わっていたが、事件に気付き通報する人はいなかったという。
 ニッケイ新聞が十日正午、宝石店の関係者に取材を試みると、「他の店舗も(強盗に)入られているので」とだけ述べ、具体的な説明は得られなかった。
 同じく被害にあった健康食品店では、三つの金庫が荒らされたというが、関係者と接触できず具体的な被害状況はわかっていない。
 同ビルには以前、日系食品店の「海鮮」が地上階に店舗を構えていたが、現在はブラジル銀行の支店が改装を進めている。
 管理人は犯人グループが去るまで、約五時間わたりビル入り口で強盗二人にピストルを突きつけられていたという。「六年間ここで管理人をしているが、こんなことは初めて。強盗はブラジルではどこでも起こりえることで、いつも覚悟しているよ」と話していた。

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