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本物か!?=西條八十の掛け軸見つかる

ニッケイ新聞 2008年6月21日付け

 日本の詩人でフランス文学者の西條八十(やそ、1970年没)本人が書いたとみられる掛け軸がブラジルで見つかった。所有者は土居洋三さん(67)。
 土居さんの父親、土居泰之さんが、第二次世界大戦中に農林省拓殖課の職員として南洋庁(現在のパラオ群島のコロール島)に赴任。当時の南洋庁には、現在法務大臣を務める鳩山邦夫氏の父親、鳩山威一郎氏が主計大尉として赴任していた。
 終戦間近になって、威一郎氏は軍人だったために戦争後は命の保証がない、との考えから、一般人の泰之さんに西條八十の掛け軸を手渡した。
 土居家は、四五年七月に日本へと引き上げ、五八年にブラジルへと家族で移住。ブラジルへ移住後も泰之さんは、掛け軸を大事に保管していた。
 今回見つかった掛け軸には「ガス燈は いろいろなこたを ききおぼえてゐる それは通りすがりの いろ/\な人がうたったうたを」との詩と一緒に、ガス燈の下を歩く母子の絵が描かれている。また、掛け軸の詩の下には「西條八十」の名前と「八十」の判子が捺されている。
 掛け軸は縦一メートル八十センチ、横四十センチと少々大きめ。また、絵は一メートル二十センチ、横二十センチ。
 土居さんは「最近日本でも、西條八十についての作品は貴重なものになっている。しかし、掛け軸を書いていたかは分からないし、本物かどうかは分からない」と語った。
 また「子供たちは、二世で価値が分からない。できることなら博物館などに寄贈して、保存してもらいたい」と気持ちを述べた。興味のある人は土居さん(電話=11・3209・3179)まで。

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