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移民史料館創立30周年=巡回写真展の開会式3日=写真集出版記念会を兼ね

ニッケイ新聞 2008年7月3日付け

 ブラジル日本移民史料館(栗原猛運営委員長)は創立三十周年と百周年を記念して巡回写真展を行うにあたり、三日午後七時より文協ビル九階で開会式を行う。また、ブラジルに入荷したばかりの百年史写真集『目でみるブラジル日本移民の百年』(日本語版百年史編纂委員会、風響社)の出版記念会も合わせて行う。
 両方とも国際協力機構(JICA)の支援を受けて実施されている。特に巡回写真展は日本側では二月から開始され、年末までに全国百カ所をまわる予定になっている。
 同史料館によれば、六月二十日に文協をご訪問された皇太子さまにこの写真パネルを見ていただいており、今回を皮切りに今後は全伯の日系団体や入植地を巡回する予定になっている。「日系、非日系を問わず幅広く移民史への理解を深めてもらうことを期待している」という。
 一方、百年史写真集は六月から各日系書店で販売されているが、今回の出版記念会にかぎり特別に六十レアルの特価で販売する。百周年記念協会の日本語版百年史編纂委員会(森幸一編纂委員長)と同史料館の共催事業として実施された。
 同館所蔵の六千枚から、編纂委員会が厳選した約二百五十枚の写真が一冊にまとめられ、百年間の歴史が概観できるようになっている。日ポ両語で写真説明と概説がついている。
 すでに購入した人の多くは、子や孫にプレゼントしたり、日系団体幹部が青年部に渡して歴史を再認識してもらったり、母県からの訪問団への贈答品にするなどの用途に使われているという。
 同編纂委員会では今後五年かけて、分野別、地域別、資料編などを順次編纂していく予定。

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