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日本文化週間=のべ11万4千人が入場=総費用385万、黒字20万レ=人気アンケートも集計=最終報告は8月末に

ニッケイ新聞 2008年8月5日付け

 アニェンビー国際会議場で六月に開催された『日本文化週間』のコーディネーター役を務めた高橋ジョー氏は一日午後、同週間に関する事業・会計報告を行い、総事業費三百八十五万レアル、来場者は十一万四千九百五十七人を記録したことを報告した。ルアネー法を適用した政府・企業からの支援金は半額以上をすでに回収、「最終的に二十万レアルの黒字となる見込み」だという。高橋氏は、「企画から取り組ませてもらい生涯の仕事となった」と満足げな表情を見せていた。
 連邦政府から許可された同週間に対するルアネー法認可額が約六百五十九万レアルと過去最高だったことを報告。
 しかし、許可されたのが本番直前の五月十三日だったことから、「五百二十万レアルの予算原案を四百二十万レアルに組みなおした」と説明する。
 最終的に同週間の総事業にかかった金額は、三百八十五万レアル。すでに二百万レアルの入金が済んでおり、「残っている企業からの支援に関しても書類は全て整っており、後は待つだけの状態」だという。
 支援予定額が約四百万レアルであることから、二十万レアルほどの黒字となる見込みだ。
 なお、これはあくまで中間報告。免税口座団体(OSCIP)の中矢レナット会長は、「八月末には、祭典・日本週間の会計報告に関する記者会見を正式に行なう」と話している。
 事業に関して、日系料理人を講師に招いた「食」、世界的に有名なファッションデザイナー高田賢三氏が参加した「デザイン」などのワークショップなどが人気だったことを話し、与勇輝人形展は、「列が動かないほど」好評だったと説明する。
 マウリシオ・デ・ソウザ氏による百周年のマスコット、「チカラとケイカ」もマスコミで大きく取り上げられたとし、ショッピングセンター「エル・ドラード」の〃モニカランド〃で、移民をテーマにしたミュージカルが現在行なわれていることも報告した。
 同週間の舞台公演数は、三十五件(芸能祭なども一つと数える)、出演団体数百十、ワークショップ九十二、講演会・発表会十一を数えた。
 実行委員会に寄せられた評価には、「全体的に新しい感覚で日本文化を訴えた」「ブラジル人が参加しやすい事業だった」などの声があった。
 その反面、「会場内の日本語表記がなかった」「高齢者対象のものが少なかった」「会場までの交通が困難だった」などのクレームも寄せられたという。
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【テーマ別人気アンケートの結果】(アンケートに答えた来場者七百三十一人と約百のメールから集計したもの)
〔舞台公演〕一位=響ファミリー、二位=サンパウロ州ジャズ・オーケストラ・マワカ・和太鼓公演、三位=神楽、四位=コロニア芸能祭、五位=弓場バレエ団
〔ワークショップ〕一位=紙の芸術(折り紙、切り紙、書道など)、二位=食の芸術(日系料理人による)、三位=ポップカルチャーの芸術、四位=身体の芸術(能楽、舞踏)、五位=デザインの芸術 
〔アトラクション〕一位=与勇輝人形展、二位=NECロボット「パペロ」、三位=サンリオ「キティランド」、四位=折り紙展、五位=パラパラとパンプマシーン
【マスコミ注目度(雑誌、新聞に取り上げられた記事の数を集計)】一位=高田賢三、二位=フェルナンダ・タカイ、三位=与勇輝人形展、四位=チカラとケイカ、五位=キティ

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