ホーム | 日系社会ニュース | 長時間労働で死亡と提訴=デカセギ遺族が賠償請求=岐阜地裁

長時間労働で死亡と提訴=デカセギ遺族が賠償請求=岐阜地裁

ニッケイ新聞 2008年11月20日付け

 【共同通信】日系ブラジル人の男性=当時(51)=が工場で勤務中に倒れ死亡したのは、過酷な長時間労働に従事させられたことが原因として、男性の遺族が十八日、航空機部品組立会社イワヰ工業(岐阜市)と人材派遣会社東陽ワーク(岐阜県可児市)の二社に計約七千九百万円の損害賠償を求め岐阜地裁に提訴した。
 原告側代理人によると、永住許可のない外国人の過労死をめぐる提訴は初めてという。
 訴状によると、男性は雇用契約を結んでいた東陽ワークを通じてイワヰの工場に派遣され、二〇〇四年二月、作業中に倒れ死亡。原告側は、死亡する前の半年間の時間外労働が月八十時間を超えるなど過重な労働が続き、両社が安全配慮義務を怠ったと主張している。
 両社は「訴状を見ていないのでコメントできない」としている。

image_print