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草の根無償で消防組合支援=SC州クリチバノス=貢献称え「百周年広場」も

ニッケイ新聞 2008年11月22日付け

 在クリチーバ総領事館は草の根・人間の安全保障無償資金協力により、サンタカタリーナ州クリチバノス地区住民消防組合に「酸素ボンベ付き呼吸保護装置」二十六セット(約八万四千八百ドル)を供与した。同市では今年七月、市により「日本移民百周年記念広場」が建設されている。
 クリチバノス市は分離創設されたフレイ・ロジェリオ市(ラーモス移住地所在)を含めると、人口約四万人。日系社会は約五十家族と小規模だが、ラーモス移住地の農業開発への貢献は高く評価されている。今回、市が日系社会の貢献に敬意を表し、同広場がつくられた。
 七月二十六日に開催された落成式には、市関係者のほか、佐藤宗一在クリチーバ総領事、同州政府のオノフレ経済開発長官、ベルランダ地域開発長官、日系社会代表等が出席した。
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 草の根無償の供与式は今月七日、同市内の消防隊第二大隊本部で行なわれ、佐藤総領事、バチスタ同組合長、マウス同州消防隊総司令官、同大隊幹部および隊員、ベルランダ長官、アゴスチーニョ市長、同市およびラーモス移住地の日系社会代表者など約二百人が出席。供与されたばかりの呼吸保護装置を装着した消防隊員が整列し、出席者に機材を披露した。
 同組合は、創設以来、消防隊の消火活動、浸水や土砂崩れなどの災害救助活動を支援してきているが、酸素ボンベ付き呼吸保護装置の不足に悩まされていた。同供与により、同地区をはじめとする同大隊管轄地域における消火活動や災害救助活動が強化され、同地域住民の安全確保に寄与するものと期待されている。
 供与式で佐藤総領事は「供与機材が十分活用され、地域住民の安全確保に寄与することを期待する」と話した。
 また、バチスタ組合長は「消防隊員の活動に不可欠な装置を供与していただいた本日は、クリチバノス市及び周辺地域にとって特別な日となった。日本政府及び日本国民に心よりの感謝を申し上げたい」と感激した様子で話した。
 最後に同供与に対する感謝プレートの除幕が行われ式が終了した。

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