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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2008年11月25日付け

 浜松市の女子高生ひき逃げ帰伯逃亡事件にやっと判決が出た。当初、こうした案件ならば、両国で裁判嘱託書をやり取りしても、一年ほどで判決が出るとの憶測もあったためだ。
 ただ、初公判から二年近くかかった。日本側との裁判書類のやり取りに手間がかかったからだ。担当裁判官は「思ったよりも早くできた」と評価する。しかし、小さな不手際で何度も両国間で書類をやり取りしたとの話もある。改善の余地があるのは間違いない。
 加えて今回、被害者家族はメディアを通じて突然判決を知ったという。少しでも情報を、と思いながらきっと不安な月日を過ごしていたはずだ。
 今後は国外犯処罰の確立・迅速化を図る方策を検討するだけでなく、被害者家族が遠いブラジルで進む公判情報を随時得られるシステムづくりも必要になりそうだ。課題はまだまだ多い。(泰)

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