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アマゾンの正しい姿伝える=東京=百周年締めくくる「アマゾニア展」=世界7カ国で50万人来場

ニッケイ新聞 2008年12月9日付け

 【東京支社長=藤崎康夫】東京お台場の日本科学未来館で、十一月七日から明年一月十二日までアマゾニア展「生命の森、アマゾンの危機と未来」が開催されている。同展は二〇〇二年にブラジルで始まり、以降フランス、イギリス、アメリカなど七カ国の都市を巡回し、延べ五十万人以上を動員し、日伯交流年の本年は日本で開催されており、ブラジル日本移民百周年と日伯交流年を締めくくるのにふさわしいイベントとして注目されている。
 主催はブラジル企業の「ファーレ・アルテ」。主催者のアンナ代表は「この展示会は五百ほどのNPOの協力とブラジルの様々な研究団体、企業の調査による最新情報の提供により、構成された展示会です」と語る。
 この展示会が日本で実現できたのは、在日ブラジル大使館、日本科学未来館、そしてスポンサーの協力によるものである、と述べ「最近、よくアマゾンを国際化する必要があるといわれますが、私たちの考えはその逆で、世界をアマゾナス化していきたいと思っています」と語った。
 在日ブラジル公使ジョアン・バチスタ・ラブリタ・ボ公使も「日本・ブラジル交流年の祝賀の一環として、東京においてアマゾン展が開かれることを嬉しく思います」とあいさつ。
 続いて、「ブラジル領アマゾンの今日のリアルな姿を展示し、同地域に関する意識の向上を目指す展示会です。この広大な地域は、極めて大きな可能性と困難な課題を内包すると同時に、この地域に関する知識は極めて乏しいものです。この展示会は、必ずや日本の皆様にアマゾン地域の正確な情報を提供すると同時に在日ブラジル人にとって、わが国にある人類の遺産、自然遺産に関する知識を掴める機会になるでしょう」と語った。
 同展示会の開催について日本科学未来館小中元秀副館長は「ブラジル日本移民が始まって百周年を記念してこのような展示会を開催できますことをとても光栄に思います。このアマゾン展が警鐘を鳴らしていますテーマ、地球温暖化をはじめとするグローバルな地球環境問題は、今や全人類にとって最も重要な問題となっています」と、この展示会の意義の大きさを語った。

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