ＮＨＫ全国俳句大会＝ブラジルから多数入選

ニッケイ新聞　２００９年３月１０日付け

　一月二十五日に東京で行われた二〇〇八年度ＮＨＫ全国俳句大会の結果が分かった。国内外から過去最高となる五万六百十四句の投句があった。ブラジルからは二人が海外作品賞、七人が秀作に選ばれた。
　入賞作・作者は次の通り。
【海外作品賞】
　ふるさとは異国にも似て遠花火　　西田はるの
　アマゾンの大空おおう蝶吹雪　　　　　椿栄子
【秀作】
（有馬朗人選）
　百年祭終り春耕始まれり　　　　　　山根敦枝
（黒田杏子選）
　餅搗けばどんと心に日本かな　　　　新井知里
　移民船絶えし港の百年祭　　　　　　林とみ代
（宇多喜代子選）
　兵児帯の写真一枚父の日よ　　　　猪野ミツエ
（倉田紘文選）
　黄昏の大河は涼し星一つ　　　　　　本田敦子
（鷹羽狩行選）
　イグアスの滝が夜空に虹を描く　　　小堀幸男
（大石悦子選／黒田杏子選／鷹羽狩行選／長谷川櫂選）
　ブラジルの水に戻しぬ干厥　　　　　佐藤孝子
（深見けん二選）
　桜咲く移民百年寿ぎて
　　　　　　　坂口清子
　　　　◎
　同大会ではまた、ブラジルからの応募作品百十七句が入選している。
　入選者の氏名は次の通り。牛尼楊子、寺内ユキヱ、筒井惇、下小薗昭仁、渡部リツ、東比呂、竹下澄子、橋本美代子、壇正子、村松里乃、大村南進、西山ひろ子、西谷律子、松下緑白、戸口久子、大熊星子、二見智佐子、徳永悦子、小橋矢介夫、馬場園かね、土田真智女、杉本紘一、児玉和代、佐古田町子、浅海喜世子、松崎きそ子、山田エリカ、浜田一穴、浜田すみえ、黒沢允晴、伊津野静、広田ユキ、中川千江子、山口まさを、守長まもる、須賀あつ子、須賀吐句志、大枝百象、細梅鶴孫、新井均、青木駿浪、前田昌弘、難波ふく江、木村都由子、椿栄子、広瀬美知子、井上人栄、大橋松代、清本美恵、山本敏子、馬場照子、湯田南山子、富岡絹子、樋口玄海児、吉田茂繁、名越つぎ代、上山泰子、西朋子。
◎題詠
吉田志乃婦、佐藤美恵子、寺内ユキヱ、横地実、青木五百美、下小薗昭仁、東比呂、菅原岩山、橋本美代子、新井知里、大村南進、西山ひろ子、西谷律子、佐藤けい子、東喜三、二見智佐子、服部タネ、馬場園かね、峰下興三郎、伊藤信重、山田エリカ、浜田すみえ、三宅昭子、三宅竜子、広田ユキ、田中菊代、守長まもる、須賀吐句志、大枝百象、細梅鶴孫、小斎棹子、青木駿浪、前田昌弘、香山和榮、中村たつみ、広瀬美知子、井上人栄、近藤玖仁子、大橋松代、小西成子、清本美恵、宮原育子、吉野青嵐、馬場照子、富樫羽州、加藤淑子、鈴木文子、富岡絹子、山本幾彌、樋口玄海児、星川としい、菊池信子、佐藤あさ乃、下小薗蓉子、今野千枝子、長島裕子、上山泰子、山岡宏子、西朋子。（敬称略）