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日系文学で文章教室開始=コロニアに埋もれた話を

ニッケイ新聞 2009年4月1日付け

 ブラジル日系文学会(武本阜夫会長)では百周年後の新展開として、初心者も気軽に参加できる「文章教室フェリッシモ」を二十五日から始める。
 三月二十七日に来社した世話役の一人、横山昌子さんは「小説、随筆、紀行文などを書いてみたい人にぜひ参加して欲しい」と呼びかけた。
 『日系文学』の広川和子編集長も世話役。「ブラジルには、まだ書かれていないが、人を感動させるような素晴らしい話がたくさんある」とし、「みんなで励ましあってやっていきましょう」とのべた。
 最初は初歩向けだが、いずれは受賞するためのテクニック、シノプシス(あらすじ)の書き方なども指導していく予定。
 当面の受講料は無料。場所は「日系文学」事務所(ガルボン・ブエノ街805番)で、午後一時半から。講師は梅崎嘉明さんらが務める。
 申し込みは横山さん(11・3285・4107)、広川さん(11・3855・1261)まで。
 なお、『日系文学』三十一号も発刊された。第二十六回武本文学賞特集で、小説「ジャカランダの春」(中村茂)、「センテナリオ」(加藤武雄)、翻訳「マリアの惨事」(伊達すみえ)、随筆「城の崎にて」(富岡絹子)、短歌「いのちの日々」(平川忠志)、川柳「人生譜」(藤井憲子)、俳句「移民の詩」(須賀吐句志)、詩「鍾乳洞」(坂上美代栄)など。
 日語百十頁に対して、ポ語の比率が四十九頁と高くなっている。広川編集長は「ポ語が増えるのは時代の流れ。日本も含め、新規投稿を歓迎します」と語った。

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