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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2009年4月23日付け

 久しぶりに本棚を整理していて、言語学関係の本を手にとった。
 思わず読み始めたのは一般向け新書。言葉が人間の世界認識の方法を決めると書かれた文に、目を開かされた。
 水、氷、ゆげなど、日本語では同じ物質も形態毎に呼び名が変わるが、英語やポ語では水とお湯のような温度差を言い分けない、日本と同じようにツララが存在するのに氷とツララを呼び分けない言語がある、など。
 ポ語から訳す時の日本語は出て来るのに、日本語からポ語に訳そうとすると単語が出てこない、ポ語の影響で日本語の表現が不自然になる、ポ語の文に訳そうとすると二世の人達と発想が違う事に気がつくなども、言語学の一領域だ。
 仕事の上では言葉遊びは出来ないが、子供達とは音の似た単語を日ポ取り混ぜて遊んだりすることも。言葉の世界はやっぱりおもしろい。(み)

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