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東京農大会=第37回慰霊祭しめやかに=母校の3教授も参加して

ニッケイ新聞 2009年8月15日付け

 ブラジル東京農大会(大島正敬会長)の第三十七回慰霊祭が二日午前九時から、グアルーリョス市の農大慰霊碑前で行われた。同会創立三十周年にあたる今年の慰霊祭には、母校東京農業大学から、国際食料情報学部の豊原秀和教授、応用生物科学部の鈴木昌治教授、総合研究所の三輪睿太郎嘱託教授の三氏も出席。校友ら合わせて約五十人が集まり、仲間たちの冥福を祈った。
 導師は浄土宗南米別院日伯寺の桜井聡祐開教師が務めた。過去帳には六十一人が刻まれており、昨年三人の名前が追加された。過去帳に書かれている校友の名前が次々と読み上げられ、導師の読経の中、大島会長を先頭に参列者が焼香した。
 学校法人東京農業大学の代表として挨拶した鈴木教授は、「三十七年前、私は大学二年生でした。当時の苦労は私のような鈍感な人間にも分かる。今日は農大の歴史を感じ、先輩に敬意を表したい」と述べた。
 沖眞一副会長によると、年に一度皆が集まるのも、お墓には「求心力」があるからだという。拓殖学科一期生で、二十年振りに慰霊祭に参加した永田淳さん(六〇年卒・拓殖)は、「志半ばで逝った人もいるので複雑な気持ち。当時は一期生ということで、三年は頑張ろうと思った」と振り返っていた。現在はブラジル各地の同期の墓参りをしているという。
 同日正午からサンパウロ市サウーデ区の農大会館で会員らを交えた親睦会も開かれ、交流を深めた。バイオビジネス学科へのブラジルからの留学生OBや子弟、同会関係者も出席し、約六十人が昔話に花を咲かせ午後三時散会となった。

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