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中川元大臣死去=気さくな人柄に悲しむ声=06年北海道協会で交流

ニッケイ新聞 2009年10月6日付け

 中川昭一元財務相(享年56、北海道)が東京都世田谷区の自宅で4日、死亡しているのが見つかったニュースを受け、ブラジル北海道協会関係者から、その死を惜しむ声が上がっている。
 06年5月、農水大臣として来伯、同協会会館を訪れ、歓迎会で道系人との交流を深めた。
 「北海道に帰ったみたい」―。空港に出迎えた協会関係者にそう言葉をかけ、喜ばせた。
 約20人が集まった歓迎会では、「自分の父も北海道で開拓農家だった。みなさんも苦労されたと思う」と挨拶。出席した木下利雄会長(当時副会長)は、「『日伯関係を大切にしたい』と話されていた。芯のある惜しい人を亡くした」と声を落とした。
 会館を案内したのは、当時会長だった大橋皖吾さん。「立派ですね」と感心した様子の中川氏に記念の銅像を贈り、「大変喜んでもらった」と振り返る。
 「明るく行動力がある人だった。あと10年は頑張って欲しかった」と話した。
 フェジョアーダとカイピリーニャを用意した婦人部を労うため、台所にも姿を見せ、部員らを感激させた。水野誠子部長は、「全員に名刺を配っていた。気さくな方だった」と語った。

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