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ミラカツ=57年ぶりに母と再会=長田さんが故郷訪ねて=11歳で大阪に養子へ

ニッケイ新聞 2009年11月11日付け

 日本の大坂に住む長田英成ジョゼさん(68)は息子の英幸さんと共に、57年前に別れたミラカツ在住の母親・長田久子さんを訪ねて10月4日にブラジルに着いた。英成さんは、ミラカツ市の名士長田栄治さん(91)の長男。1952年11歳の時、生まれ故郷ミラカツを後にして、大坂に住む栄治さんの兄の養子として、祖父と共に日本へ渡った。そして57年の歳月が流れた。その間、英成さんは度々訪日した父親の栄治さんとは3回程会っているが、母親の久子さんとは1度も会った事がなかった。今回、英成さんはミラカツに母親を訪れ長年の夢を果たした。
 「57年ぶりにお母さんにお会いした感想はどうでしたか」の問いに「すみません、言葉で表すことは出来ません」と目頭を押さえた。
 ブラジルの感想を聞いたら、「ブラジはいまだ3日なので良くわかりませんが、道路も広く、全体的に広々していますね。生まれ故郷はすっかり変わってしまい子供の頃の懐かしい景色は見る事が出来ません。家の前にあった鉄道の踏み切りは埋められてもう有りませんでした」という返事だった。
 長田英成、英幸父子、長田英治、英洋(ミラカツ在住)父子の4人は、レジストロの墓地に眠っている英成さんの叔母の墓参りに10月6日に訪れ、レジストロ文協、日本移民史料館、シャー・リベイラへも訪れた。(金子国栄さん通信)

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