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鳥取県人会=好評だったムケッカ=満員御礼300食売り切れ=「変わったの食べたかった」

日系社会ニュース

ニッケイ新聞 2009年11月17日付け

 料理に定評のあるブラジル鳥取県人会婦人部が、新しい試みを成功させた。サンパウロ市の同会館で15日に行われた北東伯の伝統料理ムケッカ・デ・ペイシの会で、300食を用意して見事に売り切った。本橋幹久会長は「ムケッカは初めて。他の県人会でもやったことない。いったいどの程度売れるのか心配でした」と胸中を明かす。1食20レアルと安くはないが、フタを開けたら満員御礼だった。

 それもそのはず、高居ジャシー婦人部長は「5回も試食してレセイタを決めた。いろんな魚を試したがこれが一番だった」という自信の作だ。100キロのピンタード・ド・マルを購入。5日ほど前から仕込みを始め、当日は朝6時半から下準備をし、婦人部20人が総出であたった。
 来場者の一人、隣のサンタクルスに住む戦後移住者の60代女性は、「美味しかった。魚といえば普通は和風に調理するけど、こういうのも中々いけますね」と納得の表情を浮かべる。
 やはり市内在住の滝友梨香さん(69)は、「どこにいってもヤキソバばっかり。変った料理を食べたかったからちょうど良かった。ラーメンとか五目寿司とかでも普通のは食べあきたから、ここみたいに、こだわりの一工夫をして欲しい」と要望する。
 会場は、家族や非日系の友人を連れた会員でいっぱいとなり、なごやかな昼食風景が広がった。
 本橋会長は「県連日本祭りでは和牛の牛丼で400食を売り上げ、郷土料理の大仙おこわも例年通りだった」と報告。婦人部サマサマのようだ。
 高居婦人部長は「今日もたくさん来てもらって苦労した甲斐があった。ものすごく手間がかかるから、来年もやるかどうかは、評判しだいね」と微笑んだ。名前こそムケッカだが、どうやら〃結果〃は上々のよう。
 なお、22日には同会館を使って習い事をする人の発表会「鳥取ファミリー親睦会」があり、終日いろいろな芸事が披露されるという。

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