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グルッポ・ニッケイ10周年=チャリティディナー共催=1万5千レの寄付受ける=島袋会長「まだ続けられる」

ニッケイ新聞 2009年11月20日付け

 昨年来の世界経済危機を受け、帰伯デカセギに職を紹介するタダイマ・プロジェクトへの参加者が激増したことを受け、運営困難に陥っていたグルッポ・ニッケイ(日系グループ慈善促進協会、島袋レダ代表)。10月6日に10周年を迎えたことから、17日に3慈善団体と共催してチャリティディナーを開催、寄付金1万5千レアルをうけとり、島袋代表は「まだ続けられる」と喜びの声を上げている。

 現在グルッポ・ニッケイへの登録者は、デカセギ帰伯者3833人を含む1万2652人にのぼり、就職斡旋支援が必要とされている。しかし、世界経済危機の中での帰伯者の増加に伴い、登録者が急増、人手不足、資金不足から運営の難しさが叫ばれていた。
 島袋代表は各機関に支援を要請、協力の呼びかけを行っていたが、協力者は一向に増えず、存続が危ぶまれていた。
 チャリティディナー「ネットワーク・ナイト」は、ロータリークラブのリベルダーデ・ロータラクト(末吉プレシラ会長)、トラヴェッシア協会(ラファエル・ステインハウザー会長)、動物保護協会(カルメン・サラス会長)との共催。
 ロータラクトが中心になって17日にモエマ区のブッフェ・コロニアルで開催し、約400人が参加した。チャリティディナーは各企業に協力を呼びかけて開催され、当日午後には企業交流会「ネットワーク・ビジネス」を開き、ビジネスの情報交換の場を提供した。日系企業DAIWA、SAKURA・ALIMENTOSなど49社が出席した。
 各企業から約500レアルが提供されたほか、会場でオークションが開かれ、合計2万7千レの寄付金が集められた。ロータラクトに6千レ、トラヴェッシア協会に2千レ、動物保護協会に3500レが贈られ、グルッポ・ニッケイには1万5千レが贈呈された。
 島袋代表は「グルッポ・ニッケイは、経済危機の中でも帰伯者の就職を斡旋し、社会での存在意義を強めてきました。その活動を支援して下さる皆様に、心から感謝を申し上げます」とあいさつし、「今後も社会問題の解決に取り組みます」と目標を掲げた。
 ボーロが運ばれ、来場者全員でグルッポ・ニッケイの創立10周年を祝った。
 アバンセ・コーポレーションの戸田武士さんは、「グルッポ・ニッケイは誰かがしなければならない仕事を、心を持って行っている。アベンセでも何か協力できたら」と話していた。
 賑わう会場を見つめる島袋代表は、「多くの人から励ましの声を頂き、私自身も強くなりました。まだ、続けていけそうです」と明るい声で語った。

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