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グラン紅白歌合戦=凝った演出で紅組優勝=1500人が来場=各地の歌自慢が熱唱

ニッケイ新聞 2009年12月24日付け

 グループ・フレンズ(蛯原忠男会長)は、20日文協大講堂で「第13回グラン紅白歌合戦―援協慈善フェスティバル」を開催し、約1500人が会場に足を運んだ。サンパウロ州やパラナ州各地から訪れた26組52人が5ステージにわたり演歌やポップスを熱唱した末、18対16で今年は紅組が優勝。重田エルゾ審査委員長から、優勝した紅組キャプテンの岡本アケミさんにトロフィーが渡されると、会場からは大きな拍手と歓声が沸いた。

 白組は佐野アキラさんが歌舞伎「決闘!高田馬場」を演じたほか、マリンガから出場した田村ミシェルさんがダンスを加え「青春アミーゴ」を披露し、会場を盛り上げた。トリは、ニシムラタダシさんが華やかに「祝いづくし」を歌い上げた。
 紅組は、安西アメリアさんの「河内おとこ節」やラティーノ・ノドジマン2008で優勝した大橋サユリさんの「宇治川哀歌」で、力強い美声が会場を沸かせる。
 トリは、小野サチコさんの「おつう」。昔話「鶴の恩返し」が演じられフィナーレには小野さんが鶴となって飛び立つ場面があり、凝った演出が観客を引き付けた。
 西森アケミ審査委員は、「特に、紅組は衣装や演出に凝っている」と評価した。
 「防人の詩」を披露した息子谷川セルジオさんの応援に駆けつけた谷川静江さん(81、鹿児島)は、「白組を応援していましたが、紅組が勝っても嬉しい」と微笑んでいた。
 第2ステージで出場した柿木幸江さんは、「忘れないで」を雰囲気たっぷりに熱唱。5回目の出場を果たし、「今年も喜んでもらえました」と笑顔を見せた。
 ザ・フレンズ・オーケストラのサックス奏者も務めた蛯原会長は、「今年は練習時間が少なく心配しましたが、無事に終了できました」と安堵の表情を浮かべ、「もっとポップスも増やしていければ」と話していた。
 入場料として集められた洗剤約1トンが、援協に寄付された。

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