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高知県人会総会=高橋会長、12年務め引退=後任に2世片山アルナルド氏

ニッケイ新聞 2010年2月2日付け

 ついに世代交代―。ブラジル高知県人会は、1月31日午前同県人会館で「第56回定期総会」を開催し、約50人が出席した。役員改選も行われた。
 総会は先没者への黙祷、高橋一水会長(70、土佐市)の「県人会も時代と共に世代交代しなければ。12年間、お世話になりました」という挨拶から始まった。
 武吉七郎副会長が議長を務め、2009年度事業報告、09年度会計報告が行われた。昨年度収入12万2千レアル(08年度からの繰り越し約6万2千レアル含む)で支出は約7万レアル、本年度への繰り越し金は約5万2千レアル。10年度事業計画と10年度予算の発表が続いた。
 役員・監事の選出では、高橋会長自ら次期会長に片山アルナウド俊一氏(65、二世)を推薦。同氏は「ブッフェ・アルナルドス」の経営者で総会は欠席したが、会員の拍手により満場一致で承認された。
 歴代会長のなか、最も長い6期12年間、会長を努めた高橋会長(7代目)は、「県人会の若返りにつながれば」と、会の新たな体制に期待を示した。
 次期監事6人も推薦され、承認を受けた。副会長などの役員は、今週行われる片山新会長と会員との会議の中で決定される。
 同県人会の会員は約300家族。一世が9割、二世はわずか1割を占めるのみとなっている。
 トカンチンス州から出席した藤田健正さん(72、土佐市)も、「片山さんは信頼が厚い。他の県人会はすでに二世が運営しているように、高知県人会も一世から二世へうまくバトンタッチしていければ」と期待を示した。
 続いて、総会の後新年祝賀会が開かれ、会員らは高知名物・姿寿司などを楽しみながら歓談に興じた。
 片山新会長の父覚久美さん(90、かくみ)は、今回の決定に驚きながらも、「日本語があまり上手でないのが心配だが、ぜひがんばってほしい」と応援していた。
 片山新会長はニッケイ新聞の電話取材に、「二世たちの母県に対する思いを大切にしていきたい。会を今後どのように発展させていくべきか、一世と共に考えていきたい」と身を引き締めていた。

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