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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2010年2月6日付け

 友人が東洋街の道ばたでルーラ大統領の自伝映画の海賊版DVDを購入、「とんでもない代物だった」とぼやいていた。いわく、映像の焦点がぼけており、音声も不明瞭なのにくわえ、「観客席の笑い声まで入っていた」とあきれている。
 つまり、誰かが映画館に行ってビデオカメラでこっそり録画した映像を、海賊版として闇で売っている訳だ。
 大統領が子供時代、最初に就いた職業は日系洗濯屋の小僧だった筈だが、そのシーンはあったかと尋ねると、「洗濯物を配達する場面があったが、日系店主の出番はなかった」とか。
 友人は「選挙の年だから、もっと力作かと期待していた。同じ有名人自伝映画なら『フランシスコの二人の息子』の方が遙かに出来が良い」と酷評。映画の善し悪しはともかく、映像の質を保証する倫理を海賊版に期待する方がムリか?(深)

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