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長野県伊那市=ネットでポ語の授業=ブラジル人学校で新たな試み

ニッケイ新聞 2010年2月10日付け

 【信濃毎日新聞】伊那市西春近にあるブラジル人学校「コレージョデザフィーオ」の生徒は今月から、インターネットを通じて母国の教師の授業を受けている。
 経済情勢の悪化を受けてブラジルに帰国する教師が増える中、「教育の質を落とさないように」とインターネットによる母国との連携を始めた。 県国際交流推進協会は「県内初の取り組みではないか」としている。
 小型カメラが付いたパソコンを使って、互いの様子をテレビ画面に映し出す。会話も可能だ。1月19日は午前9時(ブラジルの現地時間18日午後10時)ごろから、児童・生徒計11人が教室で理科の授業を受けた。 手を挙げて問題に答えたり、教師に質問したりと普段と同じように授業は進められた。
 飯島吉彦君(15)は「ブラジルで何が起きているかも教えてくれるので便利です」と話していた。
 同校の飯島ヨシムネ校長(42)によると、昨年12月まで飯島校長を含め5人いた教師は、帰国したり他県に移ったりして現在は2人だけ。今後は別の教室にも同じ設備を用意し、算数や英語などにも活用していく予定だ。

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