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第6回農協婦人代表者会議を開催=全伯、ボ国、参加36人=交流温め、横の連携を=関心を呼んだ各種講演

ニッケイ新聞 2010年3月20日付け

 国際協力機構(JICA)の助成を受け、ブラジル農業拓植協同組合中央会(農拓協、近藤四郎会長)が主催する『第6回農協婦人セミナー』が17、8の両日、サンパウロ市リベルダーデ区ニッケイパラセ・ホテルで開かれた。農協婦人部連合会(ADESC、上芝原初美会長)が実行団体。15団体から36人の参加者があった。様々な分野の講演が関心を呼んだほか、婦人らは各種のプログラムを通し、交流を温めた。セミナー終了後、内海千代美実行委員長は、「2日間、参加者に喜んでもらえた。最高のエンコントロ(出会い)ができた」と笑顔で話した。

 開会式には、大部一秋・栄子在聖総領事夫妻、ブラジル日本文化福祉協会の木多喜八郎会長、農拓協の近藤四郎会長、JICAの村上ヴィセンテ氏らが出席した。
 ADESCの上芝原会長は、「意見の情報交換はもちろん、女性の意識向上を目指し、参加して良かったと思えるセミナーにしたい」と開会を喜んだ。
 大部総領事は、赴任以来、多くの移住地を回ったことに触れ、「ご婦人方がいつもどこでも優しく、元気で強く活躍されておられる姿はインプレシオナンチ(印象深い)。いつまでも美しいまま頑張ってほしい」と話し、大きな拍手を浴びていた。
 セミナーでは、画家で俳優の金子謙一氏の「絵による自己分析セラビー」、インスティトゥウート・パウロ小林の小林ヴィットル会長による「ブラジル社会にどう日系人が参画していくか」、ホリベ・コセさんの「老化防止と若さを保つ方法」などの講演があり、参加者らは時折頷きながら、感心深そうに耳を傾けていた。 
 移住地や婦人部などの状況が各代表者から発表され、メモを取る人の姿も見られた。
 初日の夜は交換会があり、それぞれが持ち寄ったプレゼントを交換し合い、歓談を楽しんだ。セミナーの最後には、参加者同士が手を繋いで大きな輪になり、「ふるさと」「今日の日はさようなら」を合唱、全員と抱擁しながら、別れを惜しんでいた。
 コロニア・オキナワから出席した宮城由美子さん(58、沖縄)は、「バザーの売り上げを運営資金に充てている婦人部が多いことに驚いた」と話す。同移住地婦人会には、日ボ協会から助成金があるという。
 なお、65歳で卒業し、その後は老人会に加入するのが定款にあることから、「(ブラジルの婦人の)年齢が高いのに感心。私たちももっと頑張らないと」と勇気づけられた様子だった。
 吉岡美津子さん(54、グァタパラ)は今年1月に約1カ月間、『JICAの農村婦人リーダー研修』に参加した。 「日本の婦人の元気さと発言力の強さにビックリしたけど、ブラジルも負けていない。今回のようなセミナーで連携を深め、元気に活動していきたい」と話していた。

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