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CAIXAとゆうちょ銀行=送金など業務提携交渉へ=ブラジル債売り出しにも関心

ニッケイ新聞 2010年6月17日付け

 連邦貯蓄銀行(Caixa Economica Federal=通称CAIXA)の広報によれば、日本最大の貯金金融機関であるゆうちょ銀行と3日、東京でトップ会談し、ブラジルへの送金などに関する業務提携を進めることを確認した。

 同貯蓄銀行のマリア・フェルナンダ・ラモス・コエーリョ頭取と、ゆうちょ銀行の取締役兼代表執行役社長の井澤吉幸氏がトップ会談し、公的投資に焦点を合わせた一般業務、広範なサービス ネットワークと巨額の貯蓄に関するお互いの関心を確認した。
 井澤社長はブラジル経済の発展と、一般銀行との提携によるブラジル国債の売り出しをする同貯蓄銀行の日本での活動に興味をしめした。
 同貯蓄銀行の駐日代表ルイス・カルロス・デ・アゼベード氏と、エリオ・シノハラ支配人は、一般的な共通戦略を探る交渉を始めることを約束した。
 以前は三菱UFJフィナンシャル・グループが約198兆円の総資産をもって業界トップに君臨していたが、郵政民営化を受けて07年にゆうちょ銀行が発足した。日本郵政公社から郵便貯金事業などを引き継いだため、同行は約226兆円もの巨額資産を抱える。
 同日、フェルナンダ頭取は国際協力機構(JICA)も訪問し、高島泉理事らと懇談して、環境保護や貧困削減にむけた社会発展への協力を強めることを強調した。
 高島理事は、ブラジルが持つさまざまな技術を応用した三国間支援によって、アフリカ諸国への働きかけをする日本のパートナーとしての役割の重要性を高く評価した。

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