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元シニア宮城さん再来伯=小畑さん追悼式等のため

ニッケイ新聞 2010年6月24日付け

 元JICAシニアボランティアの宮城都志子さん(64、沖縄)=同県名護市在住=が、世話になった元援協事務局長の故小畑博昭さんの追悼式への出席などのために14日に来伯した。
 宮城さんは00年にシニアボランティアとして来伯し、援協傘下の各施設で栄養管理、給食管理について指導した。病気治療のため01年に帰国、完治後も02、06年に自費で再来伯し、援協などへ寄付金を贈ったほか、各地で講演や栄養士の指導を行なうなど日系福祉のため献身的な活動をしている。
 「お世話になった小畑さんの追悼に、馳せ参じました」という宮城さんは、県栄養士会の相談役を務めるかたわら、沖縄大学の非常勤講師としても活躍し、多忙な毎日を送っている。
 08年に宮城さんが沖縄で出版した沖縄風家庭料理レシピ集『沖縄発 パパッとご飯 しっかりご飯』(ボーダーインク社)が大好評で、すでに5千部がほぼ完売状態だという。「ブラジルから持って帰った食器も撮影に使っている」とか。
 同県内で数年前に行われた栄養調査で、昔は女性が家庭を守っていたが今は働くようになり、米軍の進駐もあって食生活が変化し、若者の栄養バランスが乱れていることが判明した。「このままでは日本最高の長寿県という伝統は風前の灯」との危機感が栄養士業界に広がり、宮城さんは自腹を切って「若者にも簡単にできる料理」レシピを考え刊行した。
 7月9日まで滞伯し、各地で友人との再会を予定している。

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