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兵庫県宝塚市=放火でブラジル人親子死傷=長女と同級生を逮捕=家庭内にトラブルも

ニッケイ新聞 2010年7月13日付け

 9日午前2時50分ごろ、兵庫県宝塚市内の民家から出火、木造2階建て延べ約84平方メートルのうち、2階の一部と階段約30平方メートルを焼き、約50分後に消えた。2階で就寝中だった世帯主の男性(39)ら3人が全身やけどで病院搬送され、同居の女性(31)が死亡、男性が意識不明の重体で、小学4年の女児(9)が重傷を負った。兵庫県警少年捜査課と宝塚署は、同居している市立中学3年の長女(15)と、同級生の少女(14)が、火を付けたと認めたため、殺人未遂と現住建造物等放火容疑で逮捕した。神戸新聞によれば、長女は4人暮らしで全員がブラジル国籍。長女が4歳のとき、今回、死亡した母親(31)とブラジルから来日した。

 【神戸新聞10日付】宝塚市内の民家で9日未明、3人が死傷した放火事件。「殺すため火をつけた」などと認め、殺人未遂容疑などで逮捕された女子生徒(15)と同級生の少女(14)は、クラスメートに「明日やる」と〃予告〃していた。宝塚署や学校関係者によると、女子生徒は、亡くなった女性(31)とともに、幼いころブラジルから来日。漢字の読み書きが苦手だったらしく、家庭内でのトラブルも周囲に訴えていた。少女も、家庭への不満を抱えていたという。
 女子生徒と同じクラスの男子生徒によると、女子生徒が8日、「明日やる。火をつける」と話すのを聞いたという。「しばらく会えなくなる。3年後に会えたら」「鑑別所に行く用意もした。大切なものはかばんに詰めた」とも話したといい、級友らは「冗談と思ったが…」と声を失った。
 女子生徒は中学1年のころ、級友に腕の青あざを見せ「虐待されている」と話し、学校にも相談。教師が面談した後は収まったとみられていたが、自宅近くの主婦(29)は「よく女同士のけんかの声がしていた」。級友も「中2のころもあざを作り、普段から母親を恨み、『うざい』と言っていた」とする。
 日常会話はできたが、漢字の読み書きは苦手だったといい、級友らの話では「中学入学前から『ブラジル帰れ』などと言われ、いじめられていた」「周囲から離れて(少女と)2人だけで行動していた」という。
 同級生の少女は吹奏楽部で、女子生徒とは1、2年生で同じクラスに在籍。3年になって仲良くなり、2人で授業中に抜け出して廊下で話したり、休み時間に一緒にいたりする姿がよく見られたという。
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 【神戸新聞11日付】宝塚市で民家が放火され、家族3人が死傷した事件で、殺人未遂容疑などで逮捕された中学3年の長女(15)が兵庫県警少年捜査課と宝塚署の調べに対し、「中学1年ごろから母親に暴力を振るわれようになった。妹はかわいがられているのに、自分だけ暴力を受けて腹が立った」と話していることが県警への取材で分かった。同容疑で逮捕された同級生の少女(14)も「親が勉強しろと厳しく、嫌だった」と供述しており、県警は2人が家庭への不満を募らせて事件を引き起こしたとみて動機などを慎重に調べる。
 これまでの調べで、2人が事件の数週間前に家族の殺害を計画していたことが分かっており、県警は2人に共通する家庭環境や両親のしつけなどに対する不満が事件の背景にあるとみて、クラスメートら学校関係者からも事情を聴く。
 また、2人の送検を受けた神戸地検は同日、拘置を請求し、神戸地裁が10日間の拘置を認めた。

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