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不動産業界に中国語?=増える中国人客の利用
ニッケイ新聞 2010年9月17日付け
最近、サンパウロ市の不動産業界では中国語で書かれた広告やパンフレットが出回り始め、中国語を話す販売員が目立ってきた。増加する中国人利用客へ向けた新たな動きとなっている。16日付フォーリャ紙が取り上げた。
サンパウロ市アクリマソン区に不動産屋を構えるジェフェルソン・デ・アヴィラさんは、「店にやってくる客の6割がアジア人。中国語での対応は効果が高い」と確信している。
中国系新聞社に勤める中国人Zhao Nongさんによると、同氏が勤める新聞社が発行する新聞では、中国語で書かれた不動産広告掲載が、ここ6カ月のうちに爆発的に増加しているという。Nongさんは、「昨年発布されたアニスチア(恩赦)により、不法滞在だった中国人が合法的に不動産を購入できるようになった」のも原因の一つだろうと分析している。
また、一方で、最近の中国人移住者の中には、ブラス地区などで商売を行い、短期間で資本を肥やす人が増加していることも、この現象の一要因として挙げられている。在伯14年のJohn Lee Chengさん(55)も、「ポ語の壁で住宅購入時に騙されるのが怖い」と話しているように、言語面で寄り添うことは一種の商戦となっているようだ。