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ACEL=日本文化受継ぐ新年会=ロンドリーナ=武田新会長「無上の喜び」=90歳=平沢氏「昔のパワー取り戻そう」

ニッケイ新聞 2011年1月8日付け

 【ロンドリーナ発】ロンドリーナ文化体育協会(ACEL、アセル)は1日、恒例の新年祝賀会を同市カンペストレの会館で開催した。
 最高齢の平沢正人氏(90)をはじめ、44人が出席した。2年会長をつとめた広岡栄吉氏に代わって、農産品評会などで企画を担当してきた武田ロベルト氏(62)が12月の総会で新会長に選出され、新年のあいさつを述べた。
 式典は、元アセル会長の鈴木勇氏の司会で進められ、日伯両国旗に敬礼、両国歌を斉唱の後、武田新会長が、「私が皆様からの信を得て会長に就任できたことは、無上の喜びであり、誇りに思っております。近く新役員を選出し、皆様の力を借りて、共にアセル発展のために頑張りたい」と抱負を述べた。
 その後、広岡前会長が御礼の言葉を述べ、新会長に期待すると共に、12年間、評議員議長をつとめて勇退した平間靖旺氏に感謝と称賛の言葉を贈った。
 続いて、新評議員議長に選出された山口和人氏が、「永年評議員議長を務めた平間前議長を見習って職責を果たしたい。皆様の御協力もお願いしたい」と言葉少なくあいさつ。
 それに平間氏が続いて、「『継続は力なり』という言葉があり、日本文化の良きところは、今後も継続されることを願っており、私もこういう分野で今後も協力してくつもり」として、感謝の言葉を述べた。
 来賓祝辞では、丹フランシスコ・日伯文化連合会副会長や、評議員副議長でもある平沢氏が90歳とは思えぬ元気な発声で、「昔のアセルは、日本からの要人も態々パラナまで視察に訪れた。そのパワーを取り戻して、今年も頑張りましょう」と声を弾ませた。
 出席者全員で、年の始めの歌を斉唱して閉会。式後は酒井政廣・めぐみ学園名誉会長の音頭で乾杯。婦人部の雑煮に舌鼓を打った。
 日本から移住して2年という斉藤一夫さん(67)は、「ことし始めて出席したが、日本の良き文化が受けつがれていることに感動しました。ブラジルは住みやすく、人々も心が広いことが感じられる。欲を言えば、こうした日本文化の伝承にはなるだけ、日本語を多く使うように心がけてほしい」と感想を述べた。

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