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チャベス大統領=キューバでガン治療開始=サンパウロ市で継続の可能性残る

ニッケイ新聞 2011年7月19日付け

 6月の中南米歴訪で、キューバ滞在中に急な痛みを覚え、ガンの緊急手術を受けたベネズエラのチャベス大統領が、17日からキューバで化学療法開始と17日付伯字紙が報じた。
 56歳のチャベス大統領が結腸ガンを患っているとの発言はベ国の医師によるもので、大統領自身は正式な発表をしていないが、緊急手術の後の帰国が遅れ、同氏がほぼすべての実権を握るベ国内で混乱が生じた事は記憶に新しい。
 ベ国帰国後も独立200周年の記念集会は一部参加など、調整しながら執務中だったが、今回はチャベス政権初ともいえる業務分担を行い、副大統領や財務大臣に一部の責任を委ねた上でキューバに赴き、化学療法を開始する事は16日付伯字紙でも触れていた。
 チャベス氏のガン治療については、自らもガンを患ったジウマ大統領やルーラ前大統領がブラジルでの治療を勧め、ベ国大使もサンパウロ市のシリオ・リバネス病院を訪問。15日付伯字紙には、やはりシリオ・リバネス病院で治療を受けて完治したとされるパラグアイのルゴ大統領の進言を受け、ブラジルでの治療受入れとの報道もあったが、カストロ兄弟を信奉する同氏としてはまずはキューバでの治療開始となったようだ。
 ただ、キューバで始めた化学療法の一部をブラジルで継続する可能性は否定されておらず、側近閣僚が2012年の大統領選には当然再出馬予定というチャベス氏の予後や、今後の動向が注目されている。

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