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【第8回ブラジル太鼓選手権大会】大会終えての講評=審査委員長 箕輪敏泰=箕輪敏康氏

ニッケイ新聞 2011年8月6日付け

 大会は祭りと違い、人数分の力を総合して審査するため、一人ひとりの音が一体とならなければ評価は低くなります。
 今年は全体の傾向として、振り、掛け声などが多く、音を重視する大会で、見せることに力を入れすぎたチームもありました。バチさばきや踊りもあまりしつこくないよう適当な長さに収めることが大切です。
 日本語での掛け声を取り入れたチームもあったがしっかり聞き取れない。笛もまだレベルが低く曲に入れるのは先です。また、笛が上手くても太鼓の音を抑えないと生きてきません。構成とバランスを工夫してみてください。
 ジュニアは課題曲が難しかったようで譜面通り打ちこなせているチームは4チームほどしかありませんでした。「ガンバレ日本」の掛け声は心に響きました。これからも日本を応援してほしいです。優勝した「若葉太鼓」は減点材料が見つからなかったことが勝因です。リブレでは持っている楽器を上手く使いこなした「寿」を1位に選びました。マスターは去年より自信を持っているチームが多く、中でも曲の流れにあわせて太鼓を打てていた「リオ日系太鼓」が優勝となりました。
 去年に比べ全体のレベルが上がり、どのチームも優勝できるだけの技術を持っており、今回低くても来年大きく順位が上がります。これからどんどん伸びる君たちが楽しみです。

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