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援協Dr南の=病は気から!?=第5回

ニッケイ新聞 2011年9月30日付け

3 精神神経免疫学(Psiconeuroimunologia)

 これは医学の一部で、比較的新しい精神、身体の医学専門分野で、精神神経免疫学といい、とても重要な科目です。
 これは、私たちの体内を一定にし、保護する免疫と精神障害との関連を研究する専門分野です。この専門は、神経系統と免疫の関連性を研究する目的で1980年中頃にはじまりました。
 その調査研究によりますと精神障害は、頻繁に脳内において免疫伝達機能に影響を及ぼし、化学物メッセンジャーの濃度の変化に関係しています。それは、視床下部(Hipotalamo)から副腎(Suprarenal)へと伝達するインパルス(Impulso)刺激が作用していると認められました。そして、ストレス、不安、恐れ、怒り等が私たちを免疫的に保護する能力に対して深く関与していることが分かったのです。
 もし、ある人が病気になると、たとえばAIDS(エイズ)に感染すると、その人の有機体(体内)は侵入時AIDS(エイズ)の有機体に対しての反応は精神状態で大きく変化を起こすそうです。
 癌等も同じで、家族に不幸が起き、長期的に落ち込んだりした時、癌細胞の成長、分散、転移を起こす、好条件が備わることになります。
 しかし、まだ、どのようなメカニズムで免疫組織に変化を起こすか正確にはわかっていません。ストレスは私たちの有機体(身体)の自然な抗体(Anticorpo)を減らすことが明らかにされています。
 この分野の学問である免疫刺激(Imunoestimulacao)に関する研究調査では催眠状態(Hipnose)、瞑想(Meditacao)、弛緩(Relaxamento)によって免疫機能が増大すると確認されています。
 前の話の繰り返しになりますが、現代の恐れられている癌について少し免疫からの視点で、お話しさせていただきます。癌は憂鬱(Depressao)状態と関係があるとよくいわれています。
 私たちの免疫細胞は癌細胞だけでなく、肝炎(Hepatite)ビールス、結核菌(Tuberclose)、AIDS等が人間の体内に侵入すると、あらゆる異常細胞を見抜くだけでなく徹底的に戦う能力があるそうです。
 そして、免疫細胞は、私たちの気分、特に憂鬱(Depressao)状態によって感じやすく、反応するのです。
 推論としては、癌細胞だけでなく感染性病症全体が私たちの機嫌・ユーモアで左右されるのです。しかし、憂鬱が癌の発症、住み着いた時から進行・転移することが必ずしも原因だとは言い切れません。
 ただ、重要な影響を与えると思われているのです。免疫因子の他に遺伝因子、生活習慣、悪習、汚染された環境放射能等が影響を及ぼす因子を忘れないようにしなければなりません。(つづく)

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