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裏千家=遺徳偲んで宗旦忌供茶=七事式など茶席体験も

ニッケイ新聞 2011年12月1日付け

 茶道裏千家ブラジルセンター(林宗慶代表)が11月27日、聖市文協ビル内の同センターで千利休の孫で裏千家3代目・宗旦氏の遺徳を偲び宗旦忌を開催した。会員やその親族など約120人がリオ、ロンドリーナ、レジストロなどから訪れ、大部一秋総領事夫妻も参加し、静謐な雰囲気の中で茶席を楽しんだ。
 1954年に建設された、イビラプエラ公園内の日本館にある茶室開きに裏千家十五代・千宗興氏が来伯したことを機に同センターが設立。設立年から実施してきた宗旦忌は57回目を迎える。伯国内に約12支部、聖市本部だけでも100人以上の会員を有する。
 初めにカルロス宗寿顧問が開会の挨拶を述べ、教授会の坂野宗蘭、三原宗静さんが供茶を行った。参加者らは物音一つ立てず、真剣に一挙一動を見つめ、茶の湯物故者に哀悼を捧げた。
 大部総領事は「格式ある伝統行事に参加できて光栄です。裏千家の努力によって日本文化がブラジルでも受け継がれている」と活動を称えた。
 続いて許状引継ぎ式が行なわれた。許状は稽古の各段階に与えられるもので、林代表から12人の会員に手渡された。ほかにも30数人が許状を受け取ることになっていたが、郵便の遅れのため日本から送られた許状が届かず、呼名のみ行なわれた。3人は利休以来の通字である「宗」を含んだ茶名を受け取った。
 昼食時は「涼」をテーマとし、そうめんを中心とした涼しさ溢れる点心が振舞われた。参加者らは交代で、各所で行なわれた茶の湯の稽古法である七事式や、立礼薄茶を体験しながらお茶や食事に舌鼓を打った。
 初めて参加したという久保島光恵さん(52、埼玉)=聖市=は、「まるでブラジルじゃないみたい。日本より日本文化を大切にしていると感じた」と話し、積極的に七事式を体験していた。
 娘が会員で出席したという石村テレーザ(63、三世)=サン・ロッケ市=は、「食事も作法もとてもすばらしかった」と喜んだ。

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