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熱帯雨林の懐に抱かれて=アリアウー・タワーに泊まる

アマゾナス州

ニッケイ新聞 2012年1月13日付け

 翌日はホテルの敷地内にある船着場からネグロ川を渡る船で、ホテル「アリアウー・アマゾン・タワーズ」へ。約1時間半の船旅の後、巨大な緑色のロッジが突如目の前に現れる。インディオの格好をしたスタッフに迎えられ、ジャングルに迷い込んだような気分だ。
 ガイドの説明では、雨期は約10メートル水位が上がるため川の水が歩道橋のすぐ下まで満ち、全く違った景色が広がるという。
 水上に造られた高床式の歩道橋を歩くと、フロントが見えてきた。アマゾンの動物の絵やモニュメント、植物、木製のテーブルが並び、雰囲気たっぷりだ。
 2年がかりで建設され1986年に完成したアリアウー。樹の上にあるコテージ「ターザンハウス」が有名だ。従業員は50人で、10人のガイドがいる。
 川魚をビュッフェ形式で食べられるレストランやプール、売店、バー、フリーのインターネットスペースなど施設も充実しており、これまで各国の政治家や有名芸能人が数多く訪れたとか。フロントにずらりと並べられた、訪問客が書いた木製プレートのギャラリーを見るのも楽しい。
 内装までジャングルをイメージしたデザインが施された一部屋に泊まる。木の香りが立ち込め、バルコニーからはどこまでも広がるアマゾン川が望める。
 「アリアウー」は歩いて一周すると約1時間半を要するほど広大だ。カートに乗って散策してみると、祈りのための教会やピラミッドなど不思議なものも。樹の上ではナマケモノが走る。記者はついに見られなかったが、運の良い人はその姿が拝める。

 アマゾン名物ピラニア釣り

 小舟に乗ってピラニア釣りにも挑戦。釣れるポイントまで行き、竹竿の先の釣り針に生肉の切り身を取り付け、川に放り投げる。
 10秒しないうちにエサをつつかれているような感触が。慌てて引き上げたため一度は逃げられたが、タイミングを見て思い切って引き上げてみると、どんどん釣れてくる。釣れた小さなピラニアと対面すると、小さいながら鋭利な歯に恐ろしい顔で、大迫力だ。
 ピラニア釣りの後は、同地特有のガラナ・バレ(Guarana Bare)を飲んで一休み。少し普通のガラナより少し味が強く甘めだ。「これを飲めば元気が出るよ」とバーテンダーさん。
 再び舟に乗り、カボクロの一家を訪問。川縁に藁ぶき屋根の住まいを設けた一家族の生活を覗いた。マンジョッカを削るところから始まり、大きな丸い鉄板で焼かれる手作りのタピオカ、カジューのジュースの新鮮さに感動。彼らが作った手工芸品の店も面白い。
 イルカの見られる水上の家に立ち寄り、夕日が沈みかけるアマゾン川を船は進む。すっかり日が落ちた後、最後はジャカレイー(ワニ)観察ツアーへ。夜のネグロ川をモーター付き高速ボートで突っ切る。真上には満月が浮かぶ。ポイントの川岸に行き、懐中電灯で辺りを照らす。
 ガイドの「見つけた!」という声がした—と思った途端、ガサガサという音がしてジャカレイーが川に逃げ込む。それを何度か繰り返した後、ついに捕獲成功。顔を見てみると、小さいながらもルビーのように光った両目の、これまた恐ろしい顔…。
 翌日はあいにくの雨。天気がよければ午前5時頃に起き、日の出を見るツアーもあるそうだ。
 自然の光を体いっぱいに浴び、エネルギーを補給できた3日間。アマゾンの魅力を堪能するにはあまりに短い—と名残惜しみつつ、マナウスを後にした。

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