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米国ワシントン州=日本文化市民会館築100年=地元コミュニティー支援で

ニッケイ新聞 2012年3月31日付け

 【北米報知3月7日】ワシントン州日本文化市民会館(JCCCW)が運営する会館建物が今年で築100年を迎える。
 昨年に始まった内装の一部改築工事も終え、オープンハウスを開くとともに日系社会の支援によって支えられてきた建物の歴史を振り返る。
 シアトル市内インターナショナル・ディストリクトの東端から数ブロックに立つ白い2階建て。
 1912年の第1ビル建築以来、日系社会の象徴として存在してきた現日本文化市民会館。22年に第2ビル、29年に第3ビルが建ち、「国語学校」と称され、数多くの日系人子女が通い続けた。
 第二次世界大戦後は住居を持たない日系家族の仮住まいとなり、現在も文化会館として言語、文化、伝統を伝え続けている。2006年に市から歴史的建造物に指定された。一方、コミュニティーによる維持活動が続けられるなかで、施設老朽化への対策は必要視されてきた。
 17、18日のオープンハウスでは、新たにレセプション場も兼ねる道場スペースや会議室など内装改築を終えた各部屋が紹介される。また第二次世界大戦中の日系人収容所内で制作された美術作品の特別展「Art BehindBarbed Wire 」、空手をはじめとした文化アクティビティーも用意される。
 100周年祝いの前に、毎年恒例のファンド行事「トモダチ昼食会」がシアトル市内のウエスティンホテルで開かれる。
 今年はシアトル日系人会、シアトル日本語学校の会長として日系社会をけん引、会館建物維持にも尽力してきたケン・サトウ(佐藤賢一)さん、当地と日本の繋がりを保ち続けた各県人会グループが表彰を受ける。詳しくはwww.jcccw.org まで。(N・A・P)

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