ホーム | 日系社会ニュース | カラオケ大会で賞品紛失?!=近年急増、勝者泣き寝入り

カラオケ大会で賞品紛失?!=近年急増、勝者泣き寝入り

ニッケイ新聞 2012年9月13日付け

 毎週のように各地で開催されているカラオケ大会で「トロフィーや賞品が消える」という事件が頻発しているようだ。サンパウロ市在住のカラオケ愛好者男性(78、二世)が編集部を訪れ、そう状況を訴えた。
 「昨年せっかく優勝したんだが、用事があって最後までいられなかった。後から主催団体に問い合わせたら、『トロフィーと賞品は誰かが持って帰ってもうない』と言われた。文句を言ったら『最後までいなかった方が悪い』と逆に怒られた」と残念そうに切々と訴えた。同様のことが2回はあったという。
 表彰式は大会終了時にあることが多く、自分の番が終ると待たずに帰ってしまう参加者も多い。そこに付け込んで、〃代理人〃を自称する人物がさりげなく現れ、「後から本人に渡してあげる」と賞品を持っていってしまうようだ。
 後日、本人が主催団体に問い合わせて、初めて渡されていないことが判明する。だが、主催団体は〃代理人〃の名前や連絡先を控えておらず、補償もしないため、本当の勝者の方が泣き寝入りになるようだ。
 あるカラオケ団体の関係者に問い合わせたところ、「自分の大会では今までレクラマはなかった。でも、そういった話があるとは歌い手から聞いていた」と語った。しかし「賞品授与の時に本人がいないことが間違いだと思う。ひどい時には5人受賞して5人ともいなかった時もあった」と参加者側の問題であるとの見解を示し、「代理だと言われたらこちらも渡さない訳には行かない。疑うのも悪いし、わざわざ届けに行くほどのことでもない」と話した。
 冒頭のカラオケ愛好者は「表彰式に本人がいないのが悪いという意見もわかるが、主催団体には何か対策をとって欲しい。本人でない場合は、せめて〃代理人〃の名前と連絡先を控えて置くとか、〃代理人〃に渡しているところを写真に撮って証拠をのこしておくとか、対策をほどこすべきではないか」と提案した。

image_print