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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2013年9月14日

 先週末にあった全伯短歌大会で司会を務めた多田邦治さんが言った「我々が作る一首一首は地層となって積み重なっていく」との言葉に、深く感じ入るものがあった。
 当地で「日本文化」自体はどんどん広がっているが、短歌に代表される「日本語文化」には新しい継承者は望めない状況だ。この大会が20年後に残っている保証はない。
 それでも「地層」という表現には、少なくとも今現在まで当地で確かな日本語の〃足跡〃を残してきたことへの強い矜持が感じられた。
 生き残りを模索する邦字紙自体の役割もまた、「地層」やそこに埋れた「足跡」「化石」の存在を記録することだろう。毎回が貴重な歴史の1ページに立ち会っていることを自覚し、更に意識を持って取材に臨むべき——そう改めて襟を正した。(酒)

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