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西森下議=充実の1年振り返る=来年は共和党から選挙に=パラナ州百周年も準備開始

ニッケイ新聞 2013年12月21日

写真=来社した西森下議












 日系社会に、ブラジル国政に縦横無尽に活躍——連邦下院議員の西森ルイス氏が19日、編集部を訪れ、そんな年末報告をした。来年3月には地元パラナ州マリンガの百周年記念公園の開所式を予定し、2015年にはパラナ州日本人入植百周年と同時に、日伯修好通商航海条約締結120周年ともなることから、「両国にとって大事な節目の年に向け、新年早々から準備しないと」と熱意を見せた。
 今年10月に今まで所属した民主社会党(PSDB)から共和党(PR)に移籍した。「大政党では活躍する余地が限られている。その点、PRは活躍の場を与えてくれるし、幸いアエシオ・ネーベス党首(PSDB)から正式な離党許可をもらったので移籍を決意した」と説明した。
 来年の選挙ではPRから立候補する予定。「政治家として力を発揮するには経験と人脈が大事。この11年間で養ってきたものを活かして、特に教育問題に力を入れたい。そしてインフラ整備や農家、労働者に優しい環境整備を目指したい」との抱負を述べた。
 今年2回訪日したうちの5月は、「在ベレン総領事館縮小問題」に関し、汎アマゾニア日伯協会の生田勇治会長やパラー日系商工会議所の山田フェルナンド会頭と共に日ブラジル会議員連盟会長の麻生太郎副総理らと面談し、衆院で可決されていたような「事務所」でなく、「領事館」という名称に格下げを留めた。
 10月にはパラナ友好経済使節団77人を率いて訪日して、姉妹州県提携する兵庫県、マリンガと姉妹都市提携する加古川市で40周年式典を行った。さらに教育協力促進事業を結ぶ愛知県豊橋市にも訪れた。特に加古川での式典出席者は400人にも及ぶ盛大なもので、「日伯の姉妹都市でこの提携ほど強いつながりはない」と強調した。
 東京で一行は1時間という異例の時間を、皇太子徳仁親王に接見していただいた。「ブラジルの皆さんによろしくお伝えください」という言葉まで受けたという。西森下議は「皇族の方々は本当にブラジルに愛着を持って頂いていると強く感じた」と喜びを語った。
 高知商業高校を卒業した同下議は、高知県にも訪れて母校で講演も行ったという。3月には再び経済使節団を連れて訪日する予定。
 「来年は日系企業にとってブラジル進出の大きなチャンス」とし、住友ゴムがクリチーバで1500人体制のタイヤ生産を開始した例も挙げ、「高い技術力を持った特に中小企業に来て欲しい。税金、労働問題、インフラに難があり、足踏みする気持ちは分かるが、2億人という市場は魅力的ではないか」と更なる進出を期待した。

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