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「デカセギ日系人に感謝する」=住金系列元社長の馬場氏=初来伯し親睦会を呼びかけ=同社就労経験者は連絡を

ニッケイ新聞 2014年1月15日

日鉄住金ステンレス鋼管株式会社(本社=茨城県古河市)の元社長の馬場善禄さん(84)が、「25年前に会社を救ってくれたデカセギ日系人に改めて感謝する機会を設けたい」と熱望して今月末に初来伯する。2月2日の午後6時から聖市の松原ホテル(Rua Cel. Oscar Porto, 836, Paraiso)で、当時のデカセギを招いて親睦会を開催することを企画している。

同社へのデカセギ経験者で、連絡先が明らかだったパラナ州マリンガ市に住む宮川茂さんへ昨年9月に、馬場さんは手紙を送った。そこには「25年前、日本はどの企業も明らかな求人難で、苦しい経営を迫られていた」と緊迫した状況が書かれている。

同社の危機的状況を改善すべく、社員がブラジルへ渡って直接に人集めをした。同手紙には「多い時期には300人ともいわれる日系の若者が、製造現場の第一線で懸命に頑張ってくれた」との感謝が記されている。現在も約30人が勤務し、新入社員の教育に当たるなど重要な役割も果たしているという。

当時「倒産寸前で50億円もの負債を抱えた中で社長に就任し、半分の規模に縮小せざるを得ない状況から、3年後には世界屈指の鋼管メーカーとして大躍進した。日系の若者達による、必死の努力が実った当時を思い起こすと、涙がこみ上げてくる」と明かす。「日本で働いてくれた内、何人かと共に顔を合わせ、語らうことができれば」と綴られている。

馬場さんは今月29日から1週間ほど聖市滞在を予定している。同じ「キリストの幕屋」仲間で、聖市在住の鹿田正人さんは「デカセギにこれほど感謝を示す人物はまずいない」と感じ、情報提供を呼びかけに来社した。

鹿田さんは「10年前のテレビ取材で馬場さんは、『倒産寸前の就任当時、500人の従業員を解雇するわけにはいかないと、会社の一人一人の意見を聞いて、ステンレス鋼管の新商品を開発して成功した』と語っている。一社員に対して真摯に耳を傾ける社長は非常に珍しい」とし、「社員を大切にしていた馬場さんのために、全伯に散っているであろうデカセギを少しでも多く集めたい」と考えている。

鹿田さんらは心当たりのある人に情報提供を求めている。問い合わせは宮川さん(44・3268・9570)、中野修さん(11・5011・3607)、小川サムエルさん(同・96585・7368)まで。

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