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当地のブラジャー事情

DSC05554 当地の女性用下着は大胆な色使いやレース使いが美しく、女心をくすぐられるが、機能性に欠けるのが玉に瑕だ。特にブラジャーは「使えたものではない」が正直な感想。当地の化粧品市場は一昨年に日本を抜いて世界第2位規模になり、2年後には米国を抜いて世界第一になる勢いだと報じられているのに、そのけん引役である女心に訴える商品が充実していないのは不思議だ▼ブラジャーの場合、とにかくサイズ展開が貧弱で機能性に欠ける。日本や欧米ではトップバスト(胸の一番高い所を測ったサイズ)とアンダーバスト(胴体のサイズ)という二種の寸法から当人に合ったサイズをはじき出すので、Bカップと言っても胴体の太さによりB65、B70、B75…と5センチ刻みでサイズが展開される。つまり、A~Gまでの7種のカップに対し各5サイズがあれば、一つの新商品に対して合計約35種のサイズ展開がある訳だ▼ところが当地の大半のメーカーはアンダーバストを考慮に入れず、38、40、42という大雑把なサイズ展開しかない。だから「カップは合うけど胴がきつい」などの不具合が生じる上、本来あるべき「胸を支える」「形作る」機能が弱く、いずれ女が恐れる「垂れ」「型崩れ」がやってくる。日本のブラジャーに慣れた女性にとってはあるまじき事態だ▼サイズ展開を増やすメーカーも出てきたようだが、まだまだ未開拓市場のようだ。日本製は高額だがサイズが豊富で機能的、質の高さではどの国にも負けない、〃胸〃を張れる商品群だ。メイド・イン・ジャパンで当地下着市場に〃密やかな革新〃をもたらしてほしいもの。(阿)

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