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■訃報■日舞「金龍会」花柳金龍師

 日本舞踊「花柳金龍会」会主の花柳金龍師範(本名=松井荻野)が、1日午前5時頃、サンパウロ市サンタクルース病院でなくなった。享年91。数年前から心臓を患い、入退院を繰り返し、1週間前から再入院していた。
 福岡県福岡市に生まれ、14歳で日舞を習い、1947年に名取を取得。金龍の芸名を貰い受けた後は舞踊教授となった。52年に、夫・安次郎と共に当地へ移住し、翌年には「花柳金龍会」を設立。サンパウロ市創立400年祭、ブラジル日本移民祭、またベレン、トメアスー等、遠方公演も実施してきた。
 ドミニカ共和国への盆踊り指導や米国シアトル公演も実現させ、ブラジルにおける日舞発展に献身。そういった功績が評価され、2010年には本家家元の花柳寿輔氏から「柳芳賞」を授かった。
 生前「感謝を忘れず、常に謙虚な人であれ」という言葉を残していた金龍師。これまで16人の名取を輩出し、中には三世の弟子もいた。現在は弟子の龍香さんから更に後を継ぎ、60年以上金龍師に師事した二世の龍伯さんが後進の指導に当たっている。
 葬儀や、四十九日法要の日程は未定。問い合わせは花柳龍伯さん(11・99942・5070)まで。

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