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大耳小耳

 俳誌『朝蔭』第447号が1月に発行された。《年送るリオの浜辺は人の波》(田村史子)は「浜辺」と「人の波」という組み合わせが絶妙。《元旦や東を拝す吾祖国》(三瀬孝子)も正月の厳粛な雰囲気を感じさせる一句。《畑打ちも死語となりゆく機械農》(身吉尚子)を読んで、「くわ・すきなどで畑を耕すこと」を意味する「畑打ち」は、もう使えない言葉だと考えさせられた。《文盲も学者も讃ふ黒母の日》(村松里乃)を見て、今年がアパレシーダの像がパライバ・ド・スル川で漁師に拾われて300周年だと思い出した。黒いマリア像を「黒母」と表現するのも見事なコロニア語だ。《この国を生涯の地と耕して》(星川としい)も農業移民らしい一句か。

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