サンパウロ州内陸部のバウルー市ジャルジン・グアダラジャラで29日朝、65万リットルのディーゼル油を載せた貨物列車が脱線する事故が起きた。
鉄道職員らによると、午前8時半頃、レールを枕木に固定するネジを何者かが外したようだという。事故を起こした貨物列車は10両編成で、サンパウロ州内陸部のカンピーナス地方にあるパウリニア製油所から、バウルー市とその周辺の町へのディーゼル油を運んでいた。脱線は、ネジが抜かれて、レールが不安定になっていたために起きたと見られている。
バウルー市は鉄道輸送で燃料が供給されているため、燃料に関してはトラック運転手のストの影響が余りないはずだったが、28日からは、他の市からも給油出来るガソリンスタンドを探す車が殺到し始めた事と、列車で届いた燃料をスタンドまで運ぶタンクローリーの運行が阻害された事とで燃料が枯渇するスタンドも出始めていた。
鉄道運行管理会社は職員を派遣し、レールの固定作業を行ったが、事故の原因については言及を避けている。
現場の鑑識を行った警察は、職務怠慢の可能性を認めつつも、鉄道事故を狙った犯罪行為の可能性が高いとして、犯人を特定する作業を進める。
同件を担当するマルセロ・フィルミノ警部は、「現在のように、トラック運転手のストで国内が混乱している時期に、鉄道事故を引き起こし、国民に損失を与えるような行動をとるのは、明らかな犯罪行為だ」と強調している。(29日付G1サイト、30日付エスタード紙より)
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