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全伯吟剣詩舞道大会、7日=明治維新150年テーマに=白虎隊に西郷自刃、名場面続々

(左から)森下さん、宮村さん

(左から)森下さん、宮村さん

 「日本が西欧列強と伍し、東亜の中で群を抜く存在となったのは何故か。歴史の名場面から、明治精神に触れて欲しい」――ブラジル吟剣詩舞連合会(宮村秀光会長)は『第46回全伯吟剣詩舞道大会』を、独立記念日の9月7日午前10時から、大阪なにわ会館(Rua Domingos de Morais, 1581)で開催する。

 今年のテーマは『明治維新150年』。戊辰戦争で追い詰められ、飯盛山で20人全員が自刃した会津白虎隊の「ああ白虎隊(佐原盛純)」。明治維新の立役者でありながら最後は士族と共に散った西郷隆盛の死を描いた「城山(西道仙)」が一番の見せ場となる。

 西南戦争の流れを決定付けた田原坂の戦いでは、会津藩中心に構成された警察部隊「抜刀隊」が結成。戊辰戦争で薩長連合軍に滅ぼされたことから、その恨みが力として働いた因縁の対決でもあった。

 その他、空手家の斉藤明氏による「祝賀の詞(河野天籟)」の空手舞で幕開け。18歳の久保甘露さんが舞う「静御前」、今回2回目の参加となるブラジル人女性初の吟詠家・カリーナ・アンデロッテさんの成長ぶりも必見だという。

 案内のため来社した宮村会長、森下和余さんは「武道の延長線上に芸能ありとのことで、空手を習う子供達も招待している。このまま活動が萎んでしまえば、これまで続けて来られた方々に申し訳が立たない。何とか吟剣詩舞の奥深さを知ってもらい、活動を盛り立てていきたい」と語った。

 なお、老若男女問わず分かり易いように、詩吟の現代語訳や解説、ポ語の説明書きなどおよそ50頁に及ぶ資料が準備されている。入場無料。昼食あり。問合せは同会(11・5543・6387)まで。

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