【既報関連】ミナス州の保健局(SES)、環境局(Semed)、農牧供給局(Seapa)が1月30日に連名で、ブルマジーニョのダム決壊事故により流出した鉱滓(鉱物採掘過程で出る有害な汚泥)が流れこんだパラオペバ川の水を飲んだり、触れたり、川の水を使って作った農作物を食べたりして、吐き気、かゆみ、下痢、めまいなどの症状が出た人は近くの保健機関に報告するようにとの警告を出したと、1月31日付現地紙・サイトが報じている。
地元当局は、事故当日の1月25日から29日にかけて水質検査を行った。それによると、基準値の21倍の濃度の鉛と水銀が検出されたという。また、1月26日に別の観測点で行った検査でも、ニッケル、鉛、カドミウム、亜鉛が検出されている。
ミナス州政府は状況を考慮し、状況が正常化されるまで、いかなる用途の水の利用も推奨しない事を決めた。この勧告は、パラオペバ川流域の中でも、ブルマジーニョ市フェロ―カルボン水路と交差する地点から、パラー・デ・ミナス市までの地点が対象で、農産物は川岸から100メートルまでの地域で作られたものが対象となる。
パラー・デ・ミナス市にとり、パラオペバ川は三つの取水源の一つだ。市民たちは鉱滓が流れてくる事を心配している。
1月30日朝には、市の関連企業職員とヴァーレ社の下請け社員らが、泥流入のインパクトを少しでも緩和するため、長さ250メートルに及ぶブイ設置の準備をした。このブイには川底までの高さの特殊な生地がつけられ、フィルターの役目と泥の進行を食い止める機能を果たす。
ブイは川からの取水口を囲むように設置されるが、地元農家のフランシスコ・ダ・シウヴァさん(63)は、汚泥が到達したら「魚や飲み水、家畜はみんな終わってしまう」と語っている。