【既報関連】政治危機や経済危機が深刻化し、母国ベネズエラから難民として周辺諸国に逃げ込むベネズエラ人が後を絶たない。
ベネズエラと国境を接するブラジル最北のロライマ州にも多くの難民が押し寄せているが、その中の234人ほどが、現地時間の13日午前8時にロライマ州都ボア・ヴィスタからブラジル国内14都市に向けて移送される。
ベネズエラ人たちを乗せたブラジル空軍機が最初に向かうのは、ペルナンブッコ州州都のレシーフェで、そこで63人が飛行機を降りる。
63人中23人は同州イガラスに向かい、31人がパライバ州に向かう。8人は別の飛行機に乗り、リオ・グランデ・ド・ノルテ州に向かう。 レシーフェで63人を降ろした空軍機は、サンパウロ州のグアルーリョス空港に向かう。ここで、同州に留まる人96人と他の便に乗り換える27人、計123人を降ろした空軍機はリオ州へ。リオでも、現地に留まる人が16人、他の便に乗り換える人が32人いる。
また、これ以外にも、ボア・ヴィスタから商用機でバイーア州のフェイラ・デ・サンタナに行く人が4人いるという。
今回、ベネズエラ人を受け入れる自治体は、サンパウロ州やパラナ州、リオ・グランデ・ド・スル州、リオ州、ブラジリア(連邦直轄区)、マット・グロッソ・ド・スル州、バイーア州内の各市だ。
オズマール・テーラ市民相によると、ロライマ州にはまだ、ブラジル領内の他の場所に移るための諸準備が整った人が、およそ1千世帯、4千人いるという。
同市民相はまた、「マドゥーロ大統領による『ベネズエラ・ブラジル国境閉鎖宣言』はベネズエラ人のブラジル入国を阻むものではない。母国での圧制に耐えかねたベネズエラ人は、正式な国境からではなく、別ルートでブラジルに入ってきている。当面は、ブラジルに入ってくるベネズエラ人が増え続けるだろう」と語った。
今回のベネズエラ人移送計画により、国境地帯からブラジル国内に入った後、ブラジル政府や自治体、各種NGO団体などの助けで、他州に受け入れられたベネズエラ人の数は5250人に達する。受け入れた州の数は17、市の数は50に上る。(12日付アジェンシア・ブラジルより)